2006.05.08 Monday
あなたと私と日本国憲法
映画 日本国憲法 [DVD]
ジャン・ユンカーマン
5月1日のエフエムの番組で出演者の皆さんと「日本国憲法」の話をしました。
そこで改めて私が気付いたことは、日本国憲法は私たち一般市民のためにあるということでした。
しかしどれだけの人がそのことを意識して、日本の国で生活しているでしょうか?
数年前から「憲法9条の改正」と言う言葉をよく聞くようになりました。
そしてその憲法第9条の改正が、私たちの生活に直接どのように結びつくのか?
などの討論を「再生未来の子どもたち」の中でしたのです。
皆さんもご存知でしょうがここで日本国憲法の本文より前文と憲法第9条は以下です。
前 文
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
第9条
1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
そしてその文章は英語の訳までありました。
そのように思い込んでいた私でしたが、「映画、日本国憲法」ジャン・ユンカーマン監督作品のDVDを見て大変驚いたのです。
なぜなら日本国憲法は、戦後GHQのアメリカ人スタッフが全世界の憲法をリサーチしてその中から日本人に合うものをセレクトして、日本の復興と平和を願って作られたものだったからです。
そして原文は英語で作成されました。
ではアメリカに押し付けられた憲法だったのか?というと、そうではなく始めは日本人(政府の役人)が作ったそうですが、内容が国民のためではなく滅茶苦茶な憲法の内容だったそうです。
そこで仕方なくアメリカ人スタッフたちがマッカーサーの命令で、「日本国民のための憲法」という目的で作ることになったのだそうです。
特に憲法第9条は、広島長崎の原爆を経験し苦しんだ日本人だからこそ必要であり、その悲惨な体験がある日本人が憲法を通して平和を訴え続けるからこそ、世界の民族が日本人に対して一目置くのだそうです。
ホテル・ルワンダ
サントラ, アフロ・ケルト・サウンド・システム, ドロシー・ムニアネザ, ベン・ムニアネザ, ワイクリフ・ジーン, ルパート・グレッソン, ウィリアムス, デボラ・コックス, イヴォンヌ・チャカ・チャカ
先日も「ホテル ルワンダ」という映画を見ました。
数時間前までは平和であった世界が、一瞬にして破壊、虐殺されたと言う実話を映画化したものです。
そしてあまり民族性を意識していなかった人たちが、ある出来事をきっかけにして殺しあうことが出来るのですから人間という生き物は本当に怖いと感じました。
最近日本でもやたら戦争に関係のある映画が作られています。
それに影響される若者たちが自衛隊に入隊しているそうです。
私の世代や若者の世代は本当の戦争を知らず、映画や靖国神社他、戦争博物館のようなところで展示されている美化させた戦争の姿しか知りません。
戦争の体験者たちは本当の戦争の怖さ、たとえば理性を持った人間がいくつかの悪条件が重なることにより悪魔になってしまうということをまだまだ私たちに教えてはくれないのです。
そこには略奪、レイプ、殺人、さまざまな虐待、他、少なくとも戦争を体験された人の中にはそのような事実があったでしょう。
テレビや多くの方が戦後60年にしても戦争体験を語れないという言葉を耳にしますが、私は語れないという言葉の中には被害者だったというトラウマにより苦しくて過去を振り返れないだけではなく、実は被害者であり加害者側になってしまい自分の犯した罪を語れない人もいるように思います。
なぜならば、私たち世代の子育てにその戦争での虐待行為が影響して、家庭の中で陰湿な虐待が起こっていたからです。
私は被虐体験のある人のカウンセリングを通じて、その方の親の戦争体験まで知ることができました。
だからこそ今「虐待の連鎖」を食い止めなければいけないと強く感じるのです。
「映画 日本国憲法」は戦後日本におこった事実を美化することなくありのままに伝えてくれていると、私は感じました。
そしてそのDVDの説明文(帯)として書かれてある文章は、
日本が世界一強力ですばらしい武器を持っていることを知っていますか。
それは憲法第9条です。
「映画 日本国憲法」をみて下さい。
世界一の武器の秘密を教えてくれます。
・・・・・・・吉永小百合(俳優)
この映画で私が驚いたことは、
製作したのが日本人ではなかったということと、
世界一の武器を日本が持っているということでした。
岡田ユキ